わたしを離さないで | 著者：カズオ・イシグロ翻訳：土屋政雄

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2020/12/16 - 2021/01/04

思春期の変化、成長、人格の成熟

些細ないたずらが引き金で不幸を呼び寄せる 椅子を引くみたいなことが一生心に残る

アイデンティティとか差別とかの話に見える

言葉のあや、気まずさ、幼さからくる放漫な行い

人生の反芻 自分が選ばなかった道について

OMG を 神様、お助けを って訳してるのひどいな

ポシブルの話を書いておくことでマダムの話の描写が効いてくる

進歩する世界と技術、救われる側と犠牲になる側を隔てるもの 埋まらない差 不可逆なエントロピーの話

爆発的なエピソードがない分、構成の上手さが異常に際立った小説だった

大して助けにならないかもしれないけれど、覚えておいて。ヘールシャムに少なくとも一人、別の考えの人がいる。絵が描けても描けなくても、物が作れても作れなくても、あなたはとてもいい生徒。これまでに出会った誰にもまけないいい生徒。そう思っている人間が一人いるということをね

何か新しいことを教えるときは、ほんとに理解できるようになる少し前に教えるんだよ。だから、当然、理解はできないんだけど、できないなりに少しは頭に残るだろ？その連続で差、きっと、おれたちの頭には、自分でもよく考えてみたことない情報がいっぱい詰まってたんだよ

それは、時間切れ、ということです。やりたいことはいずれできると思ってきましたが、それは間違いで、すぐにも行動を起こさないと、機会は永遠に失われるかもしれない、ということです。